内定と在留資格は別の判断
企業の内定は、採用に関する企業の意思決定です。一方、在留資格の許可は、法令上の要件を満たすかどうかについての行政の判断です。両者は別の手続きであり、内定があるからといって在留資格が当然に認められるわけではありません。
そのため、内定を承諾する前の段階で、職務内容が在留資格の範囲に収まるかを確認しておくことが重要になります。
参照|出入国在留管理庁
在留資格の基準・ガイドライン(出入国在留管理庁)
想定される主な原因
許可が得られない場合、次のような要因が背景にあることがあります。
- 職務内容が、在留資格で認められる活動の範囲に収まっていない
- 学歴または実務経験の要件を満たしていない
- 報酬の額が、日本人が従事する場合の報酬と同等以上であると認められない
- 勤務先の事業の適正性や安定性、継続性が確認できない
- 提出資料から、職務内容の具体的な内容が読み取れない
- 過去の届出や納税に関する義務の履行に問題がある
このうち、職務内容に関する要因は、内定前の確認によってある程度避けられます。
内定を承諾する前に確認したいこと
採用担当者に確認しておくとよい点です。
- 配属予定の部署と、実際に担当する業務の具体的な内容
- 研修期間中の業務内容(現場研修が含まれる場合、その期間と内容)
- 提示されている報酬が、同じ職務に就く日本人社員と同等以上であるか
- 会社としてこれまでに外国籍の従業員を雇用した実績があるか
- 在留資格に関する書類(雇用契約書、採用理由書など)の作成に対応してもらえるか
研修期間の業務内容は、見落とされやすい点です。入社後一定期間、店舗や工場での実地研修が組まれている場合、その期間の活動内容が問題になり得ます。
不許可になった場合にできること
不許可となった場合、地方出入国在留管理官署で不許可の理由について説明を受けられます。理由を確認したうえで、資料を補って再申請する、あるいは職務内容を調整したうえで申請し直す、といった対応が考えられます。
理由によっては、企業側の資料の不足が原因であることもあります。この場合は、企業と相談して資料を整えることになります。
参照|出入国在留管理庁
各種手続の案内(出入国在留管理庁)
早い段階で確認しておくのが結局は近道
内定後に問題が判明すると、入社日の延期や内定の取り消しにつながることがあります。選考の中盤、遅くとも最終面接の前後には、職務内容の具体的な内容を確認しておくことをおすすめします。
当社では、選考中の段階で応募先の職務内容を確認し、懸念がある場合には内定前にお伝えしています。
ご注意
本記事は、制度の一般的な枠組みと手続きの流れをご説明するものです。掲載内容は公開時点の情報に基づいており、制度の運用は変更されることがあります。実際の審査は個々の事情に応じて判断されるため、本記事の内容が個別の事案における結果を保証するものではありません。個別の事案については、出入国在留管理庁または行政書士へご相談ください。