転職先が決まる前に退職していい?無職期間と在留資格

退職してから転職活動をすること自体は可能です。ただし、在留資格に応じた活動を継続して3か月以上行っていない場合、取消事由に該当し得ます。転職活動を続けている記録を残し、退職から14日以内の届出を行うことが大切です。

退職した時点で在留資格を失うわけではない

在留資格は、日本で行う活動の内容に対して与えられています。退職した時点で直ちに在留資格が失われる、ということはありません。在留期間が満了するまでは、在留資格は有効です。

在留カードもそのまま有効です。返納が必要になるわけでも、住民登録が消えるわけでもありません。

ただし、退職後に何もしない状態が続くと、次に説明する在留資格の取消事由に該当する可能性があります。

「3か月」という目安

入管法では、就労資格をもって在留する方が、その在留資格に応じた活動を継続して3か月以上行っていない場合、在留資格の取消事由に該当し得るとされています。ただし、正当な理由がある場合はこの限りではありません。

ここで重要なのは「正当な理由」の部分です。転職活動を実際に行っていることは、この正当な理由を説明する材料になります。3か月経ったら直ちに取り消される、という仕組みではありません。

転職活動をしていた記録を残しておく

  • 応募先とのやり取りのメール
  • 面接の日程が分かるもの
  • 転職エージェントとの相談履歴
  • 求人への応募履歴

これらを意識的に残しておくと、後から活動状況を説明する必要が生じたときに役立ちます。問題になるのは、何もしていない期間が長く続くことだと理解しておくとよいでしょう。

退職したら、まず届出

退職した日から14日以内に、所属機関等に関する届出(離脱の届出)が必要です。次の勤務先が決まっていなくても、この届出は必要です。次が決まるまで待つ必要はありません。

新しい勤務先が決まった時点で、あらためて所属の届出を行います。合計2件の届出になります。

所属機関等変更届出とは。転職後14日以内にやること|届出の方法は、別の記事にまとめています。

在職中に転職活動をする場合との比較

在職中に活動する退職してから活動する
在留資格活動が継続しているため論点になりにくい空白期間の説明が必要になり得る
更新申請収入・在職の実績を示しやすい今後の活動の見込みを説明する必要がある
社会保険継続する切り替えの手続きが必要
活動時間限られる確保しやすい
交渉力現職があるため焦りにくい期限を意識せざるを得ない

手続きの面だけを見れば、在職中に次の勤務先を決めてから退職するほうが確実です。とくに在留期間の満了が近い時期の退職は、慎重に判断されることをおすすめします。

ただし、これは退職してはいけないという意味ではありません。やむを得ない事情で退職が先行することもあります。その場合は、届出を期限内に行い、転職活動を続けている記録を残しておくことが大切です。

在留期間の満了が近い場合

退職後、次の勤務先が決まらないまま在留期間の満了が近づいた場合、在留期間更新許可申請の審査で、今後の活動の見込みを説明する必要が生じます。

勤務先が決まっていない状態では、活動が継続することを示す材料が限られます。更新が認められるかどうかは個別の事情によって判断されるため、この段階に入ったら、早めに専門家へ相談されることをおすすめします。

満了日を先に確認する 在留期間の満了日は在留カードに記載されています。退職を検討する段階で、満了日までどのくらいあるかを必ず確認してください。残りが半年を切っている場合は、とくに慎重な判断が必要です。

退職後に必要な生活面の手続き

在留資格とは別に、次の手続きも必要です。これらは国籍を問わず、退職したすべての方に共通するものです。

手続き期限の目安窓口
健康保険の切り替え退職日の翌日から14日以内市区町村(国民健康保険)/前職の健保(任意継続)
国民年金への切り替え退職日の翌日から14日以内市区町村
住民税の納付方法の変更会社からの案内による市区町村
雇用保険の基本手当離職票の受領後すみやかにハローワーク

納税や社会保険料の納付状況は、在留期間更新の審査において公的義務の履行状況として確認されます。転職の前後は納付方法が切り替わる時期であり、未納が生じやすいタイミングでもあります。

とくに住民税は、給与からの天引き(特別徴収)から自分で納める方式(普通徴収)へ切り替わることが多く、納付書の到着に気づかず滞納になるケースがあります。退職時に会社へ納付方法を確認しておくと安全です。

転職すると在留期間の更新に不利になる?|更新の審査で見られる点は、別の記事で整理しています。

在留資格の確認も含めて、ご相談いただけます

選考中の段階で、応募先の職務内容が在留資格の範囲に収まるかを確認してお伝えしています。ご相談は無料です。

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ご注意 本記事は、制度の一般的な枠組みと手続きの流れをご説明するものです。掲載内容は公開時点の情報に基づいており、制度の運用は変更されることがあります。実際の審査は個々の事情に応じて判断されるため、本記事の内容が個別の事案における結果を保証するものではありません。個別の事案については、出入国在留管理庁または行政書士へご相談ください。
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